肩関節を動かす途中が痛く、それをこえると痛くない・・のは、○○筋が原因かもしれません。
本日も西宮市山口町にある「ふじもと整骨院」のブログを見て頂きありがとうございます。
肩関節を動かすときに痛みがあり、安静時痛はあまりない。特に腕を90度付近に上げる途中が痛く、それをこして、100度以上、腕が上げると痛みが無くなる。
また肩関節を真横に上げる動作でも同様に痛みがあり、前から腕を上げる時より、真横に上げる方が痛みが強まる方はもしかして・・・
この肩関節痛の正体は、肩関節を動かしている「棘上筋」と言われる筋肉の損傷が原因と思われます。
この筋肉は小さく、インナーマッスルと言われる筋肉になります。
アウターマッスルと言われる大きな筋肉と違い、インナーマッスルは、力学的な環境で、力を発生させるというよりも、肩関節の位置が正常範囲からズレないように制御している筋肉になります。
アウターマッスルは、物を持ち上げたり、重力に逆らって腕を上げたりするときに、おもに働きます。
この肩関節のインナーマッスルで一番大事な筋肉が「棘上筋」と言われています。他に肩関節を安定させるインナーマッスルは、「棘下筋・小円筋・肩甲下筋」などの筋肉で、棘上筋を含めて4つで、「ローテーターカフ」と言われています。
図のように、肩周りには小さい筋肉がたくさんあり、肩関節の運動に伴う、微細な動きの制御を行っています。
この棘上筋は、肩が抜けそうになるような力学的な力が発生した時に、一番最初に収縮すると言われています。
抜けそうな力とは、例えば野球の投手がボールを投げて、ボールが手から離れる時などに、肩関節が体から遠ざかる(抜け)力が発生します。
日常生活では、テーブルのある机の前で、イスに座っている状態で、机の上の端にある物体を、体を動かさずに、手だけを伸ばして取りに行くとき、抜けそうになる力が発生し、肩関節を痛めてしまいます。
この手を伸ばすときだけでなく、体の位置から手が離れれば離れるほど、肩関節には負担がかかっているのです。
この棘上筋を損傷してしまうと、肩関節の位置が正常範囲よりズレてしまい、上げていると途中だけが痛く、上げきってしまえば痛くないような症状が出てきます。
この肩関節の治療は、非常に難しく、野球の投手の方で、肩の腱板の手術を受けてから復帰している選手はほとんどいません。
手術は、棘上筋腱が切れかかっていたり、切れていますので、それを縫い合わすような手術です。
手術が上手くいったとしても、リハビリ段階でスポーツ復帰を断念する選手が殆どです。
ただ、スポーツ選手ではなく、日常生活レベルで痛みがある場合は、上手くいきますが、同じくリハビリが大変です。(^^;)
保存療法では、更に難しく、この肩関節の治療をできる先生も日本に、ごくわずかだと考えた方が良いでしょう。
治療院選びは、そういった意味で大変ですが、良い先生を見つけて、肩の痛みを治してもらいましょう。
肩関節痛で、お困りの方、ご相談がある場合は、お気軽にコメントくださいね。