腰痛とパーキンソン病の関係性について、長引く痛みの原因は・・

パーキンソン病と腰痛の関係性が最近指摘されています。

腰痛限定ではなく、痛みの関係性と考えて頂いた方が良いでしょう。

まずパーキンソン病は、脳の黒質と言われる部分が変性する疾患です。

この黒質から出る神経伝達物質がドーパミンです。私たちが普段、体を動かすときに意図通りに体の動きを調整しているのが、ドーパミンという物質です。このドーパミンが線条体と言われる部分に働きかけ調整をすることで、意図した動きをスムーズにすることができます。

このドーパミンが減少してしまうと、体の動きが調整できないため、上の図のような症状が現れます。


ドーパミンと痛みとの関係

痛みとの関係性は、ドーパミンという物質はこの黒質という部分だけでなく、他の場所からも、脳の伝達にかかわっています。

この場所が、脳の痛みと関係する部分に対して、ドーパミンが作用することで痛みの閾値をコントロールしています。

※閾値とは、感覚や反応を起こさせるために必要な、最小限の刺激強度を言います。

 例)閾値が下がれば=脳で痛みを感じやすく

  閾値が上がれば=脳で痛みを感じにくくなる

パーキンソン病の患者さんは、このドーパミンの働きかけが弱くなっている疾患ですので、先ほどお伝えしたように、痛みを感じやすくなり、腰痛や色々な痛みが長引くの原因になっているようです。


むずむず症候群も、このドーパミンとの関係性が指摘され、医療機関では、ドーパミンの生成に必要なが処方されます。

むずむず症候群は、おもに足の脛や脚、手足に出る、「むず痒い、むずむずする、虫が張っているような気持ち悪さ」など患者さんによって、感じ方が違うようです。

腰痛の原因として、もう一つは、パーキンソン病特有の前かがみ姿勢があります。前かがみになると健常者でも、腰への負担が増すため、腰痛になりやすいと考えます。パーキンソン病は、体を動かす筋肉の緊張も亢進(筋固縮)しているため、ぎこちない動きになります。この事も腰痛や肩こり、肩の痛みなどの原因になると考えています。

治療は、このドーパミンの機能を改善させるための治療が必要になると思われます。

一般的には、Lドーパなどの薬の処方。今回お伝えした、ドーパミン生成に必要な栄養素の補給などが、良い治療効果をもたらすと考えています。

今回はパーキンソン病と腰痛との関係性を医学的、物理的、神経生理学的に考えてみました。

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